「合併」と「合併症」
「合併症」とう言葉は何度も耳にする言葉です。
ですが、私は「合併症」の本当の意味を誤解していました。
「合併」の通常の意味は、二つ以上のものが合わさって新しいものになること、です。
例えば、A社とB社が企業競争力を高めるために合体して、新たにC社になる、などです。
多くの人が「合併」という言葉を聞けば、上記のように理解されていることでしょう。
なので、「合併症」とはAという病気とBという病気が合わさってCという新たな病気を発症すること、と誤解している人が多いのではないでしょうか?
以前の私がそうだったように・・・
「合併症」には二つの意味がある
しかし、「合併症」の本当の意味はそうではないのです。
実は「合併症」には二つの意味があります。
簡単に言うと以下のようになります。
① Aという病気が原因となってBという病気が引き起こされること
② 手術や検査などの後,それらがもとになって病気が引き起こされること
①の例として、高血圧が原因で脳卒中を引き起こすことなどが挙げられます。
②の例として、消化器の手術の後に腸が詰まって腸閉塞を引き起こすことなどが挙げられます。
①、②いずれの場合も「合併症」という言葉が使われていますが、まったく違う類型なので区別して理解する必要があります。
そして、そもそも①、②いずれの類型も、会社合併のように本来の意味での「合併」とは異なります。
もっと本質をイメージしやすい言葉を使ってもらいたいものですが・・・
医者の話はしっかり理解できるまで聞こう!
病院で医者から「合併症が・・・」という言葉を聞いた時には、上記の意味であることをちゃんと理解しておかないと、後で想定していない事態に陥る恐れもあります。
患者の側も、医者の言うことをなんとなく聞いていてはダメです。
自分の病気に関しては、できるだけ自分で調べ、そして医者の話で解らないことがあれば、理解できるように説明を求めることが大切かと思います。