原発性アルドステロン症は腺腫が原因で片方の副腎からアルドステロンが過剰に分泌される一側性のものと、過形成が原因で両方の副腎からアルドステロンが過剰に分泌される両側性のものがあります。一側性であれば手術によって腺腫を除去することで完治しますが、両側性の場合は薬物治療の継続が必要となります。
「2016年1月」の記事一覧
③高血圧だけではない!原発性アルドステロン症の恐ろしい合併症
原発性アルドステロン症の合併症は高血圧だけではありません。腎不全、心不全、心肥大、不整脈、脳梗塞、脳出血、大動脈瘤といった死に直結する合併症を引き起こすリスクも高いのです。
④こんな症状がある人は原発性アルドステロン症を疑え!!
原発性アルドステロン症患者は実は多い。血圧が高い、降圧剤を多く飲んでいる、若くして臓器障害を起こした、低カリウムといった症状がある人は特に原発性アルドステロン症である可能性が高いので早期に検査を受けましょう。
⑤頻尿、口渇の症状がある人は原発性アルドステロン症を疑え!
副腎からアルドステロンが過剰に分泌されると、体内に必要以上にナトリウムを溜め込み、そしてカリウムが必要以上に排出されます。その結果、喉の渇き、頻尿といった症状が出ます。
⑥手足のしびれ、筋力低下の症状がある人は原発性アルドステロン症を疑え!
カリウムはナトリウムと協働して筋肉の収縮と弛緩を調節する働きがあります。しかし原発性アルドステロン症になると低カリウムとなり、筋力低下、手足のしびれ、関節痛といった症状が出始めます。
⑦血圧の薬が効きにくい人(治療抵抗性高血圧)は原発性アルドステロン症を疑え!
治療抵抗性高血圧の原因が原発性アルドステロン症である場合、手術をすることで高血圧そのものが完治する可能性がある。降圧剤が効きにくい人には原発性アルドステロン症の検査を受けることをお勧めする。
⑧若い(40歳以下)のに高血圧の人は原発性アルドステロン症を疑え!
高齢者の高血圧の主たる原因は加齢による動脈硬化です。しかし、若年性高血圧の原因は不明であることが多いと言われています。しかし、最近では原発性アルドステロン症が原因で若くして高血圧になっている人が多いことが分かってきています。
⑨低カリウム血症は原発性アルドステロン症患者のわずか25%?!
原発性アルドステロン症であれば低カリウム血症を当然に引き起こすと考えられてきたが、近年では正常カリウムでありながら原発性アルドステロン症である患者が多いことが分かってきた。
⑩原発性アルドステロン症が親から子供へ遺伝する可能性
原発性アルドステロン症は遺伝しない、と一般的には言われている。しかし、海外では遺伝的要因によってアルドステロンの過剰分泌が起きているという報告もある。家族に原発性アルドステロン症患者がいて、自身もそれを疑わせる症状があるのなら、検査を受けるべき。
①原発性アルドステロン症の検査と治療の流れ
実施する病院によって違いはありますが、大まかな流れは以下の通りです。 検査開始から手術に至るまで早くても2~3ヶ月は要します。 血圧測定 ↓ 中等症(Ⅱ)以上の高血圧ならば・・・