喉の渇きやトイレに行く回数が多くてお悩みの方は大勢いらっしゃると思います。
今回は、口渇、頻尿と原発性アルドステロン症との関係性についてお話ししたいと思います。
口渇も頻尿もその原因は様々です。
口渇の原因として代表的なものは、糖尿病、腎機能障害、喫煙、ストレスなどなど。
頻尿の原因としては過活動膀胱、前立腺肥大などが代表格といえます。
ですが、口渇、頻尿の原因として原発性アルドステロン症も考えられるのです。
「本態性高血圧?二次性高血圧?そして原発性アルドステロン症とは」でもお話ししましたように、副腎から過剰にアルドステロンが分泌される原発性アルドステロン症になると、カリウムが過剰に尿に排出されるようになります。
その結果、腎臓で尿を濃くすることができなくなり、薄い尿が沢山でるようになります。
尿の量も回数も増えるのです。
睡眠中も何度か起きてトイレに行くことになります。
また、アルドステロンが過剰に分泌されることによって、体内に過剰に塩分(ナトリウム)を貯めこむようになります。
その結果、喉が渇きます。
喉が乾けば水分を取る量が増えます。
その結果、さらに尿の回数が増えます。
高血圧を引き起こすことで最近注目されるようになった原発性アルドステロン症は、実は口渇、頻尿といった症状も引き起こすのです。
口渇、頻尿=原発性アルドステロン症
というわけでは決してありませんが、
高血圧と同時に口渇、頻尿の症状にお悩みの方は、一度原発性アルドステロン症の検査を受けることをお勧めします。
「高血圧だけではない!原発性アルドステロン症の恐ろしい合併症」でお話ししたように、原発性アルドステロン症の合併症はとても恐ろしいです。
しかし、早期に発見し、早期に治療することで、合併症も予防、完治することができるのですから。