今から十数年ほど前、私が30代後半の時のことだ。

 

 

「原発性アルドステロン症の可能性もありますね・・・」

 

「は?なんですと?」

 

 

血圧が異常に高い(上が180、下が100程度)ことが発覚した私は、しぶしぶ内科にかかり今後の治療方針を医師と話し合っていた際に、突然そう言われた。

 

「高血圧にも様々な原因がありまして$%#&%$#・・・」

 

当時、高血圧のリスクについて何ら関心も知識もなかった私は次から次に医師の口から飛び出てくる専門用語が全く理解できず、ただただ聞いているフリをしていた。

そして、唯一覚えているのは足の付け根から血管にカテーテルを入れて・・・という恐ろしい検査を実施するとのこと。

 

そ、それはちょっと・・・

 

どこも痛くも痒くもない快適で自堕落な生活を送っているのに、血圧が高いというだけでそんな検査を受ける気持ちなどさらさらなかった私は、なんとかそれを回避できるように医師に訴えた。

 

「では、CTだけでも・・・」

 

ということで、よくわからないまま副腎のCT画像を撮ることに(その前に血液検査などもしているはずですが記憶にございません)。

 

で、画像では特に問題はなかったらしく

「では、血圧の薬を飲んでいくことにしましょう」

となり、降圧剤を毎日飲み続ける生活が始まったのだ。

 

 

あれから約10年。

 

 

医師の口から初めて聞いたが何のことやらわけのわからなかった「原発性アルドステロン症」

ところが、テレビなどでその「原発性アルドステロン症」の特集がちょくちょく放送されているではありませんか。

雑誌や新聞でも見かけるし、ネット検索をすれば、けっこうたくさんの情報が流れている。

 

「これって、もしかして放っておいたらヤバいかも・・・」

 

少し関心を持って情報に接してみると、原発性アルドステロン症を患っている人は、その合併症として若いころからの高血圧、口渇、頻尿などを引き起こすとのこと。また、手足のしびれなども。

そういえば、私は20代後半にはすでに高血圧だった。

そして二十歳くらいから口渇と頻尿が始まっている。

その上、最近になると、ちょくちょく足の裏がつっているじゃありませんか・・・

 

「これって、まさに原発性アルドステロン症では?!」

 

年老いた父と母の介護、そして子供を育てる責務が残っている私はまだまだ死ぬわけにはいかない。

 

「ここで、もう一度しっかりと原発性アルドステロン症の検査を受けるべきだ!」

 

2015年11月

50代を目前に控えた私はそう決意したのであった。