原発性アルドステロン症の検査の第一ステップは血圧測定です。

この測定で一定以上の高さが認められれば、原発性アルドステロン症の疑いが高まり、次のステップの検査を勧められます。

  参照「原発性アルドステロン症の検査と治療の流れ

 

と言っても実際には、原発性アルドステロン症の疑いがあって血圧を測るのではなく、
高血圧であることがわかってから、原発性アルドステロン症の疑いが生じるのが通常ですが。

 

高血圧と原発性アルドステロン症の発生頻度の関係性

 

本態性高血圧?二次性高血圧?そして原発性アルドステロン症とは」でお話ししましたように、高血圧患者の5~10%は原発性アルドステロン症であると推定されています。

ですが、高血圧の程度によって原発性アルドステロン症発生の頻度は異なります。

近年のデータを簡単にまとめます。

 

血圧値  原発性アルドステロン症発生頻度
 軽傷高血圧(Ⅰ度)  約2%
 中等症高血圧(Ⅱ度)  約8%
 重症高血圧(Ⅲ度)  約13%

 

  参照 「もっとわかりやすい原発性アルドステロン症診療マニュアル

 

 

なお血圧値の分類は以下の通りです(単位はmmHg)。

 

 収縮期血圧  拡張期血圧
 軽傷高血圧(Ⅰ度)  140~159  90~99
 中等症高血圧(Ⅱ度)  160~179  100~109
 重症高血圧(Ⅲ度)  180以上  110以上

 

* 収縮期血圧とは、心臓が収縮するときにの血圧(もっとも高くなる)
  拡張期血圧とは、心臓が拡張するときの血圧(もっとも低くなる)

 

中等症以上の高血圧であれば、原発性アルドステロン症の検査を受けよう

 

高血圧であればとりあえず原発性アルドステロン症の疑いがあるわけですが、

上記のデータによれば、中等症以上の高血圧であれば、8%という頻度で原発性アルドステロン症が発症していることがわかります。

ですので、中等症以上の高血圧であれば、次のステップであるスクリーニング検査を受けるべきです。