原発性アルドステロン症検査の第一ステップであるスクリーニング検査(血液検査)に向けて、服用する降圧剤の種類を減らすことになった。
スクリーニング検査では副腎から分泌されるアルドステロン、レニンの二つのホルモンの比率を測るのであるが、それまで飲んできた降圧剤の中に両ホルモンの分泌に影響を与える作用を持つものがあったので、正確な値を測るためにそれらの降圧剤を一定期間やめなければならないのだ。
私が服用していた降圧剤は以下の5種類。
テノーミン(β遮断薬)
フルイトラン(サイアザイド系利尿薬)
ブロプレス(ARB)
カルデナリン(α遮断薬)
ヘルベッサー(カルシウム拮抗薬)
私の場合、降圧剤が効きにくいため、だんだんと服用する降圧剤の種類が増えていき、とうとう5種類飲まなければならなくなっていた。
当初は医師の指示通りに何も考えずに降圧剤を飲んでいたが、その後、降圧剤の併用について少し学んでみた。
1種類の降圧剤で目標値まで血圧が下がらない患者は複数の降圧剤を併用することになる。そして、その種類は作用の異なる降圧剤を組み合わせるのが原則だ。
なるほど。
私が飲んでいた5つの降圧剤はそれぞれ作用の異なる降圧剤。
私のかかりつけ医師は教科書通りの組み合わせで降圧剤を処方してくれていたのだ。
だが、上述したように、私は原発性アルドステロン症のスクリーニング検査を受けることになった。
そのため、アルドステロンとレニンの分泌に影響を与える降圧剤を検査が終わるまでやめなければならない。
そして、両ホルモンの分泌に影響を与える降圧剤は、以下の3つ。
テノーミン(β遮断薬)
フルイトラン(サイアザイド系利尿薬)
ブロプレス(ARB)
しかし、いきなり3つやめると血圧上昇のリスクが高まるのでまず最初の2週間で、テノーミンとフルイトランをやめ、それで血圧に異常がなければ、ブロプレスの服用をやめるという計画になった。
上記5種類を服用していた際の私の血圧は大体こんな感じ。
収縮期血圧(上の血圧) 135前後
拡張期血圧(下の血圧) 85前後
もちろん、日によって、時間帯によって、体調によって血圧の値は異なるが、まあ大雑把にとらえると、こんな感じ。
で、テノーミンとフルイトランをやめてみると・・・
上の血圧 140前後
下の血圧 90前後
もっと高い値の時もあるのだが、診察室で測るとこうなる。私の場合、診察室で測る時は血圧の値が低めに出るのだ(おそらく何もストレスのない状態だからであろう)。
C病院でT医師に血圧を測ってもらった。
そして、T医師はこう言った。
「これなら許容範囲内」
というわけでさらにブロプレスをやめ、そして夜にカルデナリンを1錠追加し、さらにヘルベッサーに変えてジェネリックの「ジルチアゼム塩酸塩R」をこれも朝と夜2錠に増やすことになった。
すると・・・
上の血圧 140前後
下の血圧 90前後
「いいでしょう。血圧はコントロールできていますね。結局、2種類の薬で血圧管理ができているので、これまで飲んでいた3種類の薬は効いていなかったということですね」
ほんとにこれでいいのか?
ちょっと高いんじゃないのか?
確かに夜の服用を始めたことで早朝の血圧は下がったが、仕事をしている最中の血圧なんて下は100を超えることもある。
これで血圧がコントロールできているなんて簡単に言えるのだろうか?
頭の中に漠然とした不安がよぎったが、しかしここでゴチャゴチャ言っても先に進まない。とにかく私は検査をしなければならないのだ。とりあえずT医師の言うとおりに事を進めよう。
「では、年が明けたらすぐにスクリーニング検査を実施しましょう。いつにしますか?」
「では・・・1月6日に」
「6日ね・・・、ああ、大丈夫です。では予約を入れておきますよ」
こうして、スクリーニング検査を受けることが決まった。